鉄籠に羽根を休めて【番外編:巨大施設見学⑥】

ANA機体メンテナンスセンター

■鳥達の帰る場所

今回は、同じ工場は工場でも航空機の整備工場へ。
一般公募で参加出来る見学場所としては以前よりとても人気の高い羽田空港脇の《ANA機体メンテナンスセンター》、同行者は工場見学をすると大抵そうなる様に相変わらず個性豊かで、友人漫画家と著名原型師の妻、世間を騒がせた某代議士候補の選挙スタッフの総勢4人。
最初は他の参加者と共に別室へ全員集まって、航空機の仕組みを子供にも分り易く様々な道具を使い噛み砕きながら説明していただき、その後に目的場所となる実機見学へ数組に別れて向かう。
20人程のグループとなり少し歩いて向かった扉の先には、鉄骨と各種機材と足場で組まれた巨大な空間に、黙々と整備の進む旅客機が佇む。
他で定期的に開催されているネット関係の見学グループを担当していると云う手慣れた案内スタッフの方の熱心で丁寧な解説と質疑応答を交しながら、上から全景を見渡したり間近で細部を見上げたりと隅々まで堪能して進んで行く。
最後には、整備場横の滑走路へ次々と舞い降りて来る旅客機の群れと、その向う側に広がる普段から慣れ親しむ川崎工場地帯のプラント群を心行くまで眺め、笑顔が絶えない今回の見学は賑やかなままに解散。
終始見学者の気持ちを汲んでくれた心地良い場内案内に感謝し、またいつか違う機体が並ぶ景色を眺める為に再訪しようと心に誓っていた。

(写真/ANA機体メンテナンスセンター)