久し振りに誰かと。

鳥と共に千葉港遊覧

■初めての京葉工業地帯巡り

時々知り合い数人と工場を見に出掛ける事はあれど、20名での工場見学イベント以来中々ネットで同行者を募る機会がなかったので、幾分夏の日差しが大人しくなって来たのを機に、久し振りに誰か初めての相手と工場を見て歩きたくなる。
その突発的な募集を見て参加を申し入れてくれた3人の工場好きな方と、今回初めてとなる京葉工業地帯巡りへと行く事に決める。
車を出してくれると云う方を含めて4人(しかも参加者全員女性でした)での長閑な工場観光は、まず千葉港へ集まり観覧船で海沿いに広がるコンビナート見学。
凄く丁寧な工場解説に耳を傾けながら、船に集まって来る沢山の鳥達と共にのんびりと40分程の船旅を堪能。
続いて、千葉港からは車に乗り、初対面とは思えない程に仲良く盛り上がりながら、東京湾沿いを南下して広大な京葉工業地帯の景色を楽しむ。
京浜工業地帯を軽く凌駕する規模ながらも中々見晴らしの良い場所は見付けられなかったが、対岸に並ぶプラントに心躍る臨海公園で最初の休憩を取り、工場観光には付き物の釣り人達に混ざって穏やかな時間を過ごす。
次は方向を少し変え、高台へと車を向かわせながら、工場地帯の全景を眺められる場所を探して走る。
そして、暫く工場好きな人間特有の勘に導かれて住宅地を登った先には、まるで自分達の為に作られたかの様な素晴らしい空間が待っていた。
芝生が敷かれた狭い場所にベンチだけが無造作に置いてあるその公園からは、四日市を彷彿とさせる規模の金属の連なりが手に取るように迫って来る。
公園隣の家に飼われた犬と和気藹々と戯れながら時間を忘れて佇み、今度はポートタワーへ登る為に再度千葉港へと向かう。
港を一望出来る高みより最後に見渡した夜景は本当に綺麗で、備え付け双眼鏡で食入るように工場の様子を眺める。
そうしている間に、遠くで上がる花火に見送られながら楽しい時間は終了。
いつかまた、この京葉工業地帯へ誰かと戻って来ようと心に誓いながら、今回も参加者に恵まれた試行錯誤の工場巡りは幕を閉じた。

(写真/ポートタワーより眺めるJFEスチール東日本製鉄所)