聳え立つ金属の塔。/②

wami2004-11-22

■明け行く空に映える工場がお気に入り

始発が動く前の人気のない道を川崎へと1人向かう自分の前に、薄闇の中に佇んでいる見慣れたシルエットが見えてくる。
自分が初めて工場見物目的に訪れた場所に立ち戻り、暫くその空気を肌で感じながら「自分が工場に惹かれる理由」を漠然と考えてみる。
重厚であればあるほど、猥雑であればあるほど強く惹かれる事だけは理解している・・・けれどその源泉が心の何処にあるのかにはまだまだ考えが至らない。
そんな事を思っていると、徐々に昇ってきた朝日が、立ち並ぶプラントを照らし出し始める。
その様子を眩しく眺めながら、今日これから何処の工場を回ってみようかと心躍っていた。

(③に続く)

(写真/夜景で有名な千鳥町の名物プラント)