錆色の風景。/①

wami2004-11-21

■夢に現れるのは、巨大で奇怪で複雑で威圧感のあるギラギラとした建造物

関西から戻ったある日、また暫く仕事で缶詰になっていると、高石市のような煌びやかな工場ではなく、もっと金属の肌が油で光るようなプラントを見てみたいという欲求がふつふつと湧き上がってきました。
子供の頃から、理想の工場はやはり近寄り難い無骨な存在であって欲しいという一方的な想いがあったので、堺での束の間の工場巡りは、楽しかった反面、どこか満たされない気持ちも心の奥底に残していったようでした。
そこで、そのモヤモヤとしたシコリを取り除くために、仕事の合間を縫って久し振りに川崎へと足を向ける事を急遽決めました。
今回は工場のゴツゴツした皮膚感を堪能する事が最優先事項なので、過去の川崎訪問とは違い、夜景ではなく初めて日の出以降の時間を狙っての出発です。
果たして無事に工場分を補給できるのか・・・そう思い詰めながら、仮眠中の同僚を残しカメラを片手に仕事場を後にしたのでした。

(②へ続く)

(写真/朝日に浮かび上がる千鳥町のプラント)