鮮やかな色彩に囲まれて。/②

wami2004-11-20

■歩けども歩けども

右も左も派手に彩色されたプラントが立ち並ぶ中、知人と一緒に晴れ渡った真昼間の工場地帯をカメラ片手に黙々と進む。
環境を考えてか街路樹が延々と植えられていた為にあまり綺麗な構図の撮影ポイントを見つけられなかったものの、静かな広い道路に立ち止まり落ち着いて見上げる異質な工場もまた記憶に焼きつく風景の1つとなりました。
途中、何もない道路脇に車を停めて工場勤務の方を相手にのんびりと弁当を売っている妙齢の女性とすれ違い、一瞬違う場所に迷い込んだかのような錯覚を呼び起こすその不思議な光景に、今までと違った工場見物の面白い一面を垣間見た気にもなったのでした。
しばらくして気がつけば見慣れぬ工場達に目を奪われている間にタイムリミット、我が儘を聞いてくれた知人に礼を言いながら、にじみ出る無骨さがチャームポイントである川崎のプラント群とは違う魅力を持つ高石市の夜景姿を次の機会には是非狙ってみようと、本来の目的地へと向かう車の助手席で密かに誓ったのでした。

今にも歩き出しそうな高砂の石油タンク