ショーウィンドウで着飾って。

広島市環境局中工場のエコリウム

■余所行きのプラント

仕事で暫く四国に滞在した後はそのまま広島へと渡り、このblogや工場コミュニティで幾人の方から薦めていただいた『広島市環境局中工場』へ行く事に決める。
公共の施設な為に平日の昼間しか見学出来ないが、予約も必要とせずプラントを間近に眺められると云う貴重な場所だけに、色々と事前に想像しながら楽しみに心が躍る。
広島駅からバスに揺られて海を目指し、突端の先にある不思議なこの工場へと長閑に到着。
数名の作業員以外には人の気配のしない静まり返った其処は、通路両脇のガラス越しにズラリとプラントが並ぶ非日常的な面白い空間。
その磨き上げられた如く銀色に光り輝くプラントが、まるで工場好きな人間の為に箱詰めされラッピングを施された嬉しい贈り物の様な錯覚に陥りながら、心置きなくその景色を眺められる喜びを1人穏やかに噛み締める。
そうして、海からの風が静かに通り抜ける一本道で様々な角度から余す所無く見上げていると、その異空間の不自然さに何故だか思わず笑みが溢れて来る。
そのまま1人贅沢な時間を閉館まで堪能した後は、翌日から向かうべき場所を漠然と思い描いていた。

(写真/広島市環境局中工場のエコリウム)